これまでの活動

2023年度第3回例会

 

日時:2024127() 14:00-15:20
講演者:木村 まさみ(武庫川女子大学大学院 文学研究科英語英米文学専攻 博士後期課程3年)

 演題:「シンガポール在住邦人子女の英語教育とその実践報告」

 <演題 概要>

講演者は、シンガポール在住邦人子女の多くが在籍するシンガポール日本人学校中学部で、在住邦人子女に対する英語教育に携わった経験がある。本発表では、この経験を踏まえ、以下について報告する。まず、シンガポール日本人学校における英語教育の概略を説明する。次に、シンガポール日本人学校の中でも特に、シンガポール日本人学校中学部で講演者が実際に行った英語教育の実践報告をする。この英語教育の実践を通じて感じた、今後の英語教育のあるべき姿について考えを述べる。


2023年度第2回例会

 

日時:923() 16:0017:35

次第: 

16:00-16:05 開会の挨拶(代表より)

16:05-17:15 野田麻実子先生ご講義(Q&A含む)

17:15-17:30 研究会からのお知らせ(会員のみ)

17:30-17:35 閉会の挨拶(副代表より)

17:35-17:45 休憩

17:45-19:00 オンライン交流会(任意参加)

  

発表者:野田麻実子(NODA Mamiko) マンチェスター大学専任講師(日本語)

発表タイトル:イギリスにおける日本語教育

英語タイトル:Japanese Language Education in the UK

発表要旨:The British Council (2017)の報告によれば、イギリス人が習いたい外国語として、欧州諸語に続き、日本語が第5位にランクされている。本発表では、まず、日本社会や文化への興味・関心が高いイギリスにおける日本語教育の現状を概観する。講演者は、日本・イギリス両国において、英語と日本語を中等および高等教育機関で教えて10年以上になる。この二か国での教授経験を踏まえ、後半は非母語話者、母語話者としての言語教師を取り巻く状況について、個人的な観察を含めながら、思うところを述べたい。また、イギリスの日本語教育が日本の外国語教育に対して示唆するところについても考えを述べたい。

専門:外国語としての日本語および英語教授法、言語教育政策、批判的言説分析。最近は、対照言語学を活用した大学生の日本語ライティング能力の向上を目指した教授法や、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)における「仲介(Mediation)」の概念を応用した教授法などを研究・実践している。

 

2023年度第1回例会

 

開催日: 2023 年 6月17日(土) 1400 ~ 1550

開催:オンライン(ZOOM

発表者:米崎 里先生(関西学院大学)

発表タイトル:フィンランドの英語教育:伝統的・革新的アプローチの融合から学ぶ

英語タイトル:English Language Teaching in Finland: Learning from a Fusion of Traditional and Innovative Approaches 

 

発表要旨:コロナ禍により一時中断となっていたテーマ「諸外国の外国語教育の現状と課題日本の外国語教育の再構築に向けてー」の再開に向けて、フィンランドにおける外国語(英語)教育について報告します。これまで本研究会で、外国語教育の成否や学習効果に関わる条件を学ぶ機会をいただいた経緯から、本発表では、これらの条件を踏まえて、フィンランドにおいて外国語教育が学校教育の中でうまくいっているその要因について報告する予定です。

 

 

 

 JACET東アジア英語教育研究会・言語政策研究会・海外の外国語教育研究会の共催研究会

 

日時: 715日(土)14:30-17:30

場所: オンライン開催

 

~プログラム~ テーマ: 基礎から対話型AI(生成AI)まで―言語・教育の現状と課題

総合司会: 原隆幸(東アジア英語教育研究会事務局・言語政策研究会副代表)

143014:35 開会挨拶:石井和人・原隆幸

14351440 SIG代表挨拶とSIG紹介1(海外の外国語教育研究会): 大場智美 代表

14401525 SIG発表1(海外の外国語教育研究会):

        「Discourse-Historical Approach(談話歴史的手法)による日本の英語教育政

策分析と教育現場が抱える問題点」 大場智美(多摩大学)

15251530 SIG代表挨拶とSIG紹介2(言語政策研究会): 杉野俊子 代表

15301620 SIG発表2(言語政策研究会):

          「言語政策の視点から論じる生成AIの活用と英語教育」

波多野一真(創価大学)

言語教育政策の視点から考えるドイツ語の授業の現状と課題言語教育政策

の視点から考えるドイツ語の授業の現状と課題」 山川智子(文教大学)

16201625 SIG代表挨拶とSIG紹介3(東アジア英語教育研究会): 石井和仁 代表

16251710 SIG発表3(東アジア英語教育研究会):

「生成AIの登場で研究や教育の現場がどのように変わるのか」

 石井和仁(福岡大学)

17101740 全体意見交換:杉野俊子

17401745 まとめ:大場智美

SIG発表1:「Discourse-Historical Approach(談話歴史的手法)による日本の英語教育政策

分析と教育現場が抱える問題点」 

大場智美(多摩大学)

〔要旨〕

教育政策と現場のギャップを明らかにするために、 2011年に文部科学省がとりまとめた「国際共通語としての英語力向上のための5つの提言と具体的施策」をWodak & Meyer (2001)が提唱する談話歴史的手法で分析した。その一方で、教員養成実践者などからの聞き取り調査により、日本の英語教育の問題点(政府と教育現場が描く「グローバル人材」の違い、行政と教育現場間の不信感、大学受験、教育予算、文化や言語の違い、教育環境と教員養成課程)が解明され、これらの問題解決に向けて教員養成者がなすべき課題を明らかにした。

 

SIG発表2「言語政策の視点から論じる生成AIの活用と英語教育」

波多野一真(創価大学)

〔要旨〕

本発表では、文章の自動翻訳・生成を可能にする生成AIが英語教育に与える影響について考え、そこから生じる様々な教育上・言語政策上の変化について論じる。ChatGPTをはじめとする生成AIを活用することで、我々は英文作成などの高度な認知活動において飛躍的な効率性を手に入れることができる。そうした状況の中、伝統的な英語教育の目的や手法が時代に即したものであるかどうかを検証することが重要であり、それは教員個人の意識の問題にとどまらず、教育の方向性を決める言語政策の問題として考える必要がある。生成AI活用の恩恵を享受しながら、発展的に英語教育が変化する道を模索する。

 

SIG発表2言語教育政策の視点から考えるドイツ語の授業の現状と課題言語教育政策の視点から考えるドイツ語の授業の現状と課題」 

山川智子(文教大学)

〔要旨〕

本発表では、日本におけるドイツ語教育について、学習目的、学習者の姿勢、および学習方法が変容しつつある現代の言語教育の文脈において考える。ドイツ語の国際的な位置づけも変化し、日本でのドイツ語普及には課題も多いとされる。また、個々の学習者のニーズが多様化し、授業への期待もまちまちである。学習者の動機づけを高めるために、授業ではどのような工夫が必要なのか。学習者の生い立ちや学習歴も多様化した現代において、学習者の視点に立った学習方法も活用することが求められるだろう。さらに、知識を吸収するだけでなく、適切に発信する能力を育むことも重要であろう。参加者の皆さんと情報交換・情報共有の場としたい。

 

SIG発表3:「生成AIの登場で研究や教育の現場がどのように変わるのか」

 石井和仁(福岡大学)

〔要旨〕

202211月にアメリカでオープンAI社のChat GPTが登場して以来、その利用者が学生から社会人にいたるまで幅広い階層で急速な広がりを見せている。

日本での動きはアメリカに比べるとまだタイムラグが見られるようだが、利用者の要望に応じた文章や画像の作成、情報の処理やアイデアの提示などを瞬く間に行う創造性に満ちた能力に、皆、驚きとともに大きな魅力を感じている。しかし、その一方で著作権をめぐる問題などの懸念材料も取りあげられ、生成AIは諸刃の剣的要素を含んでいると言える。

欧米では、この生成AIに対してわが国よりも強い警戒感を示しているが、IT化において他の先進国に遅れをとるわが国は、生成AIを積極的に利用してIT先進国の仲間入りを果たしたいと考えている。こういった生成AIの負の部分よりも正の部分に注目して成果をあげようとする傾向は教育の分野においても同様で、考えられる様々なリスクを回避しつつ、いかに教育効果をあげるかが今まさに教育現場に求められていることと言えそうである。そのため、今年の3月ごろから、一部の国立大学を始めとして、複数の大学が学内における生成AIとの向き合い方に関する指針を示し、教育現場での効果的利用法を模索し始めている。われわれは、このような革新的技術を目の前にして、その便利さに盲目的に流されることのない「健全な」学習者を育成することがどこまで可能なのか、また、どのようにすればそれが可能なのか、知恵を出し合い議論することが必要であろう。また、教育者としてだけでなく、研究者としてもわれわれの注意すべき点は少なくないと思われる。議論を通しての新たな気づきに期待したい。

 

 

 

 

 

2022年度第4回例会(オンライン(zoom)開催)

 

日時:318()15:00-17:40

 講演者:小池生夫(慶應義塾大学・明海大学名誉教授、一般社団法人大学英語教育学会 名誉会長)

 

  

演題:「我が国の英語教育政策の改革にかかわって」

 国の英語教育政策の改革にかかわってきた人生を振り返って感慨を述べる。 

 自伝「この道をひたすらにー日本の英語教育政策改革―」(発刊予定)から

 

<演題 概要>

長い人生を通して半世紀にわたり、我が国の英語教育改革を目指して、多くの実績をあげながら、沈黙を守ってきたが、人生の終焉が近づくに際してその実績の一部を明らかにし、思うところを述べたい。

総合テーマ:英語教育政策の策定

 

 

 

 

2022年度第3回例会 (オンライン(zoom)開催)

 

日時:12月27日(火)

演題 1:「中国2022版新学習指導要領を読み解く、英語教育の過去・現在・未来を考えよう」

Title: Thinking about the Past, Present and Future of EFL Education in China through 2022 National Curriculum

講演者:王林鋒(Wang・Linfeng)大阪教育大学高度教職開発系・特任准教授

講演言語:英語、質疑応答日本語OK

 

演題 2:「フィンランドの初等・中等教育機関におけるCLIL授業から学ぶ」

Learning From CLIL Classes in Elementary and Secondary Education Institutions in Finland

講演者:二五 義博(NIGO, Yoshihiro)博士(文学)

現在:山口学芸大学 教育学部・大学院 教育学研究科 教授

 

 

 

<演題1 概要>

2022年4月に新しい「義務教育課程方案」が公表され、2022年秋学期から各教科の新カリキュラム課程標準が実施され初めました。新教育課程改革では、教師の役割の変更、理念の更新、専門性の向上、教育実践を通じた学習者育成のあり方の変革が求められている。本発表では、新教育課程の詳細な解釈を行い、新しい理念と目標達成のためのアプローチを明確にすることを目的としている。主に、何が変わったか?どのように教えるか、そして、どのようにテストするかといった問いに政策から読み解く。

 

The new National Curriculum for Compulsory Education was released in April 2022, and the new curriculum for each subject came into effect in the fall semester of 2022. The new curriculum reform requires teachers to change their roles, update their conceptions, improve their professionalism, and change the way to educate learners through teaching practice. This presentation aims to give a detailed interpretation of the new curriculum to clarify the new concepts and approaches to achieve objectives. Three main questions will be answered in the presentation: What has changed? How to teach?, and How to test?

 

Key words: national curriculum, EFL education, teaching and learning, assessment, transformation

 

<演題1 講演者紹介>

王林鋒(Wang・Linfeng)博士(教育学)

現在:大阪教育大学高度教職開発系・特任准教授

慶應義塾大学外国語教育研究センター 兼任研究員

専門:外国語教育・教師教育・授業研究・国際教育・比較教育

https://researchmap.jp/linfengwang

 

<演題2 概要>

本発表は、2022年8月に、フィンランド・セイナヨキの公立小学校・中学校・高等学校を訪問し、CLIL授業の観察およびCLIL教員のインタビュー調査を行った結果の報告である。CLILの対象とする科目は、小学校の算数、芸術や音楽、中学校の体育、高等学校の数学や経済学などである。理論的には、CLILの4Cである「内容」「言語」「思考」「協学/文化」と、CLILの具体的な指導法の1つであるMI(多重知能)の視点から分析を行い、内容と言語の効果的な統合、思考の発達や個性を生かす点などから、日本の外国語教育に示唆できることを探る。

 

<演題2 講演者紹介>

二五 義博(NIGO, Yoshihiro)博士(文学)

現在:山口学芸大学 教育学部・大学院 教育学研究科 教授

専門:海外の外国語教育、CLIL、MI(多重知能)理論、明治時代の小学校におけるCLIL

 

 

 

 

2022年度第2回例会

 

日時:101()14:00より

演題:Web 3.0/メタバース/Society 5.0/DX時代の英語教育

Title: English Education in the Web 3.0/Metaverse/Society 5.0/DX Era

-Dominus illuminatio mea-

 

講演者:小張敬之(オバリ・ヒロユキ)青山学院大学名誉教授・客員教授

 

スケジュール

14:00-14:10 開会の挨拶(代表より)

14:10-15:50 小張先生ご講義(Q&A含む)

15:50-16:20 研究会からのお知らせ(会員のみ)

16:20-16:30 閉会の挨拶(副代表より)

16:30-18:00 オンライン交流会(任意参加)

 

ご参加を希望される方は下記のGoogle Formsにアクセスのうえ、ご登録をお願いいたします。925日頃までに当日開催用zoomIDをお知らせします。

 

https://docs.google.com/forms/d/1TSgLjxj4uYeXtq79BcbD4QgCX3VoZu6CngaaM66WM94/

 

<講演概要>

Web 3.0/DXの時代,Society 5.0/Industry 4.0社会において,AI/VR/Big Data/21世紀スキル等を応用した教育の時代に入りつつある。AIを利用した Learning Analyticsの個別指導や,AI Speaker を利用した教育等,最新のテクノロジーが教育にも徐々に浸透してきている。最近は学会等でMozilla Hubs, Gather.town, O Vice等の2Dが使用され,VRを利用した3D上における英語教育も行われるようになってきた。ICT の進化が教育にも大きな影響を与えている時代,どのような英語教育を行っていったら良いのであろうか。形而上学的な観点から,命の尊厳,人生の意義とか目的を真剣に考える時代である。Metaverse の教育利用も含め, EduTech を利用したいくつかの授業事例から,世界観を変えるような英語教育をどのように行っていけば良いのか,最新のデジタルテクノロジーや文理融合の重要性を紹介しながら話をしていく。

 

Key words: Web 3.0, Society 5.0, Industry Society 4.0, Artificial Intelligence, Singularity, Learning Analytics, COIL, EduTech, Digital Transformation, PeerEval, Gather.town, O Vice, Mozilla Hubs, Virtual Reality, Worldviews, Science and Theology, Pedagogy

 

<講演者紹介>

小張敬之(オバリ・ヒロユキ)博士(工学)

現在:青山学院大学名誉教授・客員教授

早稲田大学・明治大学・東京工業大学大学院非常勤講師

産業技術総合研究所人口知能研究センター客員研究員

オックスフォード大学客員研究員(1998,2007,20182020)

専門:言語情報科学, EduTech, TESOL, 世界観教育

 

https://researchmap.jp/read0044220

 

問合せ先:「海外の外国語教育」研究会

副代表 大場智美(多摩大学)ohba-t@tama.ac.jp

 

 

 

2022年度JACET関西「海外の外国語教育」研究会第1回オンライン研究会

 

「海外の外国語教育」2022年度第1回例会を下記の通り開催致します。オンライン(zoom)での開催となります。参加をお待ちしております。参加費は無料です。

 

日時:6月25日(土)15:00より(通常よりも1時間遅いです)

Title:「What is policy learning and how can it improve policy-making and educational practice?’」

Lecturer:Ken Spours (Professor Emeritus, UCL Institute of Education)

 

講義は英語で行われます。

 

スケジュール

15:00 開会の挨拶

15:15-16:45 スポーズ先生講義

16:45-17:00 閉会の挨拶

17:00-18:30 オンライン交流会(任意参加)

 

<講演概要>

政策学習(Policy Learning)とは、政策立案者が自身が抱える政策問題と他の管轄区域内の政策問題を比較した時に、より深い理解をもたらすことを示している。政策学習は「歴史からの経験的学び」「他国からの学び」そして「教育現場における発明と実験からの学び」の三要素から成り立ち、とりわけ現場での実践に一番重きが置かれている。今回の講義は外国語教育政策研究を一層深めるための学際的な取り組みである。

 

<講演者紹介>

Ken Spours(ロンドン大学大学院教育研究科名誉教授、中国北京首都師範大学客員教授)。

専門は教育政策分析で、政策学習理論(Policy Learning Theory)の提唱者の一人である。イギリスの高等学校およびそれ以降の教育と職業訓練に関する研究も行っている。

 

 

 

 

 

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